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入れ歯治療

入れ歯治療のこだわり

入れ歯治療のこだわり稲浜歯科医院では、義歯・入れ歯の治療に力を入れています。 当院の入れ歯治療の特徴は、義歯だけでなく土手となる歯肉においても、万全にケアする点にあります。いくら良い義歯でも、土手となる歯肉が悪ければ上物の義歯が安定しません。そこで当院では、歯科医師・歯科衛生士が患者さんの口腔環境に合わせて個別にサポートすることで歯周病を防いだり、義歯の悩みを解決いたします。 当院の入れ歯は、心をこめて作るオーダーメイドの特別な義歯です。義歯をただ作るのではなく、なぜ噛めないのか?なぜ痛いのか?なぜしゃべれないのか?を診査して、治療しながら患者さんと一緒に良い口腔内環境を整えていきます。

徹底したカウンセリング

患者さんの入れ歯治療に対するご要望や現在の不満をしっかりカウンセリングします。義歯に対する希望は、おひとりおひとり異なります。例えば、目立ちにくい入れ歯にしたい、外れない入れ歯を作りたいなど様々です。患者さんにとって最適な入れ歯をご提案するために、理想の入れ歯のイメージを共有することを目指します。

動的機能印象による総義歯の提供

当院は、総義歯の作製において、動的機能印象を採用しています。一般的に、日本では、『個人トレー・咬合床法』を用いて、総義歯が作られています。しかし、この方法の場合、患者様のお口にフィットしない可能性があります。動的機能印象の場合、いきなり完成した入れ歯をお渡ししません。まず、仮入れ歯を約1ヶ月(1週間10日おきに来院はしてもらう)くらい装着して頂きます。そうすることで、より患者様のお口にフィットする入れ歯が完成します。また、かみ合わせの矯正にもつながる効果があります。

 

『個人トレー・咬合床法』と『動的機能印象』の比較

『個人トレー・咬合床法』

概形印象

通常の総義歯の製作プロセスでは、まず既製のトレー(歯型を取るためのワク)を使用して、概形の印象(歯型)を取り、それから石膏を使用して概形模型を作製します。しかし、印象材の厚みが均一でないため、印象材が硬化する際に歪みが生じやすく、その結果、作製された石膏模型もかなり歪んでいます。そのため、ここで作成された概形模型は、顎の特徴を理解するための研究や、個人用のトレーを作製するためにのみ使用されます。

精密印象 概形模型から作製された個人トレー(各個人の顎の形に合わせて作られた、歯型を取るための装置)を使用して、義歯製作用の精密な印象(歯型)を取得し、精密模型を作製します。この方法では、印象材の厚さがほぼ一定しているため、概形印象よりも精度が高いとされています。しかし、実際に噛んだり口を動かしたりしていない静止状態での歯型を得るため、この印象法で作成された総義歯を口の中に入れて噛む際には、痛みや不快感が生じることが多いです。
咬合採得 技工士によって作製されたロウ(噛み合わせを決定するための装置)は、ロウソクのロウとほぼ同じ材質で作られています。このロウは、患者様のお口の中に一時的に装着され、上下左右の噛み合わせを正確に決定するのに使用されます。
咬合器装着・人工歯配列 咬合採得されたロウ堤は、精密な模型と共にお口に似せた動きのできる咬合器(こうごうき)に取り付けられます。この咬合器は、人工歯の配置や歯肉形成を行うために使用されます。ここでの歯の配列や歯肉形成は、義歯の安定性にとって非常に重要な要素です。しかし、技工士は通常、旧義歯を直接見ることができないため、旧義歯から得られる様々な情報を利用することができません。
ロウ義歯の試適

咬合器上で作製された赤い部分は、まだロウのままのロウ義歯ですが、お口の中に装着して試適します。この段階で、噛み合わせや安定性、外観などに問題があれば調整を行います。

完成義歯の装着

歯肉に見立てた部分を、しっかりとした合成樹脂であるレジンに置き換えることで、総義歯の製作が完成します。しかし、レジンに置き換える際には、重合収縮と呼ばれる変形が発生する可能性があります。また、使用中に噛み合わせの力により入れ歯が沈下し、合わなくなることもあります。

メリット どんな場合にも適応できる。
デメリット お口を動かした時の動きを反映できない。

動的機能印象』

概形印象

動的機能印象法の場合でも、最初の段階として概形印象を取得し、それに基づいて概形の石膏模型を作製します。この模型は、顎の特徴を理解するための研究や診断に使用されます。しかしながら、動的機能印象法では標準的な個人トレーを使用した印象法とは異なりますので、概形印象や概形の石膏模型は、義歯の製作そのものには直接関係しません。

精密印象

動的機能印象法では、数時間から数日かけてゆっくりと硬化していく合成樹脂を使用し、機能した状態(噛んだり、さまざまに口を動かした状態)の精密な印象(歯型)を作り上げます。この方法によって、実際にお口の中に入れて使用した際に痛みがなく、噛むことが容易な入れ歯が完成します。

咬合採得

動的機能印象法では、ゆっくりと硬化する合成樹脂と旧義歯を用いて、日常生活の中で患者様が使用しながら、歯型と噛み合わせを同時に作り上げていきます。この方法により、自然な動作の中で噛み合わせが決定されるため、沈みや浮きが起こりません。そのため、噛み合わせが狂うことがありません。ただし、旧義歯の噛み合わせが大きく乱れている場合は、動的機能印象法を適用することができません。その場合は、まず標準的な方法である程度良好な総義歯を作成し、その後、動的機能印象法を用いてさらに良い状態の総義歯を目指すことになります。

咬合器装着・人工歯配列

動的機能印象法では、ゆっくりと硬化していく合成樹脂を数回にわたって塗布し、患者様が充分に満足していることを確認した後、咬合器の装着と人工歯の配置の段階に進みます。この過程で、旧義歯の内面に作成された精密な印象から精密模型が作成され、その後、技工士によって咬合器の装着が行われます。この間、旧義歯は約5~6時間技工士に預けられることになります。動的機能印象法では、合成樹脂はすでにお口の動きに適合するように調整されており、歯肉形成の段階はほぼ完成しています。また、旧義歯を技工士がじっくりと観察することができるため、これまでの調整や患者様からのフィードバックを含めた情報を反映することができます。これにより、技工士はより正確な人工歯の配置や歯肉形成を行うことができ、満足のいく結果を得ることができます。

ロウ義歯の試適

動的機能印象法を用いることで、総義歯の製作において、通常の方法よりも狂いや歪みが少なく、技工士がより多くの情報を得ることができます。これにより、個々の患者様に適した状態でロウ義歯の試適が可能となります。もし試適の段階で何か問題があれば、修正が行われますが、動的機能印象法は元々狂いや歪みが少ない方法であるため、問題が発生する可能性は低いです。もし問題があった場合でも、それが入れ歯の機能に直接関係する部分ではなく、人工歯の色や形などの細部であることがほとんどです。

完成義歯の装着

動的機能印象法を用いても、重合収縮による変形は標準的な方法と同様に起こります。さらに、数か月の使用による噛む力による沈下による狂いも、標準的な製作法よりも少ない可能性はありますが、起こりうることがあります。動的機能印象法で製作した総義歯がピッタリと合わなくなった場合、調整が必要になりますが、この際も動的機能印象材であるゆっくりと硬化していく合成樹脂を使用して合わせ直します。そのため、静止した状態での調整と比べて、より高いレベルでピッタリと合わせることができ、総義歯としてほぼ完璧な状態に仕上げることが可能です。

メリット よく噛める・外れにくい総義歯が作製できるため、生活の質が向上する。
デメリット ある程度噛み合わせが安定している旧義歯が必要になる。(※総義歯でお悩みの方は、複数の総義歯を持っていることが多いため、あまり心配いらないことが多い。また、現在、総義歯をお持ちでない方は、まず一般的な方法で総義歯を作製後、動的機能印象法を用いて総義歯を作製する流れになります。)

入れ歯の種類

目立ちにくい入れ歯にしたい方におすすめの
「ノンクラスプデンチャー」

目立ちにくい入れ歯にしたい方におすすめの「ノンクラスプデンチャー」ノンクラスプデンチャーは、目立ちにくい入れ歯を望む方におすすめの治療法です。保険適応の部分入れ歯は、金属のクラスプが見えることがあり、特に会話や談笑時に気になることがあります。この悩みを解消するために開発されたノンクラスプデンチャーは、金属を一切使用せず、歯ぐきの色に似た樹脂材料で床とクラスプが一体化しています。この特殊な樹脂は、滑らかで弾性に優れ、見た目も入れ歯と分かりにくく、違和感も少ない入れ歯です。

食事を楽しみたい方におすすめの
「金属床義歯」

食事が楽しくできる「金属床義歯」金属床義歯の最大のメリットは、食事が楽しくできることです。通常、保険の入れ歯は、歯ぐきを模したプラスチック樹脂が使用され、一定の厚みが必要なために装着時に違和感が生じることがありました。この違和感を解消するために、金属床義歯では外からはほとんど見えない部分のプラスチックを金属に置き換え、非常に薄い作りとなっています。これにより、保険で作られるレジン床義歯と比較しても違和感が少なく、会話や発音にも最小限の影響しかありません。金属の熱伝導性を利用しているため、食べ物や飲み物の温度をダイレクトに感じられ、お食事を美味しく楽しむことができます。金属床義歯は、薄くて快適な装着感と、食事を楽しむための実用性を兼ね備えています。

保険適応の「レジン床義歯」

レジン床義歯は、保険適応の入れ歯で、歯肉や顎に触れる部分がピンク色のレジンと呼ばれるプラスチック樹脂で作製される義歯です。通常、入れ歯は薄い方が違和感が少ないですが、プラスチック製のレジンは薄くしすぎると割れやすくなるため、適切な強度を維持するためにはある程度の厚みが必要です。しかし、入れ歯の厚みがあると、口内が狭く感じられ、会話や発音が難しくなり、食事が味気なく感じられることがあります。また、レジン床の部分入れ歯では、残っている歯に金属製のワイヤーを掛けて支えることがありますが、ワイヤーが見えやすい位置になることがあり、これが気になることもあります。レジン床義歯は保険で手軽に歯の機能を回復できる利点がありますが、プラスチック製なので壊れやすいというデメリットもあります。

マグネットデンチャー

磁性の金属をアタッチメント義歯に組み込むことで、金属部分と義歯が磁石のように取り外し可能な入れ歯になります。マグネットデンチャーは、金属バネの疲労や金属の腐食などのリスクを心配する必要がないため、安心です。さらに、患者様の残っている歯を利用するため、抜歯する必要がありません。

部分入れ歯と総入れ歯

部分入れ歯

部分入れ歯は、部分的に歯を失った場合に適応される義歯です。このタイプの入れ歯は、歯の代わりとなる人工歯と歯茎を補う床(しょう)で作製します。これらを残存歯に固定するための留め具(クラスプ)が含まれています。

総入れ歯

総入れ歯は、全ての歯や大半の歯を失った場合に適応される義歯になります。この入れ歯は、歯の代わりとなる人工歯と歯茎の代わりとなる床(しょう)から作製され、口腔内に固定させる際に粘膜の吸着力を活用します。

入れ歯を長持ちさせるためには定期検診が重要

入れ歯を長持ちさせるためにオーダーメイドの入れ歯を長期間、快適にご使用いただくためには、毎日の洗浄で入れ歯本体を清潔に保つことはもちろん、歯科医院での検診やメインテナンスを受けてお口のケアを行うことが重要です。入れ歯の清掃や歯科医院でのクリーニングを怠ると、口臭の原因となったり、土台の歯が歯周病になるリスクが生じます。また、歯周病が進行して歯が抜けると、入れ歯の再製作が必要になる可能性も考えられます。口腔内の状態は、日々変化していきますので、最初はよく噛める入れ歯だったとしても、合わなくなる可能性があります。入れ歯を快適に使用し続けるためには、正しい歯磨きと定期的に歯科医院で歯垢・歯石除去を受けて清潔な状態を保つことが重要です。また、歯科医師によるかみ合わせの確認を受けることで、入れ歯のトラブルの早期発見につながります。